1987年式カブ90カスタムの不動車を修理&カスタム パート2

スーパーカブ90カスタム(HA02)のレストア過程その2

カブ90カスタムをもらってきて2ヶ月が経つけれど、作業できるのは平日の深夜や週末の早朝だけなので、少しずつ作業を進めていた。

スーパーカブ90カスタム(HA02)の前後ベアリング交換

スーパーカブの前後ベアリング交換

必ずやろうと決めていた前後のベアリング交換は、間違えて外掛け式のベアリングプーラーを買ってしまい、内掛け式のパイロットベアリングプーラーセットを買い直すのに時間がかかって、12月に入ってからやっと作業を開始。ベアリングレースシールドライバーもついでに買ったら、これもあると非常に便利だった。


ベアリングプーラー

生まれて初めて使うベアリングプーラー。ネットで調べて、適当に触っていれば使い方はなんとなくわかった。フロントホイールのベアリングの内径が10㎜しかなく、プーラーが無かったらベアリングを抜くのはさぞ大変だったはず。ベアリングプーラー無しで作業する人もいるけれど、短時間で作業を終わらせたいので、そんな悠長なことはやってられない。

HA02スーパーカブは前期後期でフロントベアリングが違う

ベアリングプーラーがあればベアリングを抜くのは簡単に終了。が、手配していたフロントベアリングの品番を間違えていて、さらにタイムロスが発生。前期型のベアリングは後期型と違うらしく(ドラムブレーキが後期は大きくなったため。アクスルシャフト径が前期10㎜、後期12㎜)、間違えて6201LLU(外径×内径×厚みが32mm×12mm×10mm)を2個注文しちゃっていた。前期型は6300LLU(外径×内径×厚み35mm×10mm×11mm)を2個必要なんだって。後期型(たぶん98年から)はフロントドラムブレーキが強化されていて、ベアリング径やブレーキワイヤー取り付け口形状が違う。スピードメーターケーブルも形状が違うので注意。ちなみにリアのベアリングは前期後期とも共通。

スーパーカブのドラムブレーキのダストシール交換

気を取り直して作業再開。オイルシールやダストシールは前に交換されたのがいつなのかがわからないので、すべて交換。

スーパーカブのドラムブレーキのダストシール交換

それほどダメージは無さそうだったけれど、安い部品なのでケチケチしても仕方がない。ちなみに純正部品はパーツリストで品番を調べて、すべてモノタロウに注文。Amazonと違って送料がかかるけれど、Amazonはモノタロウに比べて純正部品が相当高く出品されているし、欲しい部品が販売されていないことも多い。なのでパーツリストで品番を調べて、モノタロウで頼んだ方が少し時間がかかってもいいなら安くつくことが多い。サイズがあえば純正部品にこだわらず、社外品を注文したものもあるよ。その辺を調べるのもモノタロウなら便利なのさ。

スーパーカブのホイールベアリング

取り外したベアリング類。オイルが残っているのでコンディションは問題無かったかもしれない。が、そのジャッジをできる見識がないので、とりあえずすべて交換しちゃうのさ。ベアリングなんて社外品だと1個数百円だもんね。

スーパーカブのリヤホイールアクスルスリーブ

リヤホイールアクスルスリーブと23mmのナットが舐めかけていたので、それも新品に交換。

スーパーカブのフロントのスピードメーターギア

これは…フロントのスピードメーターギアだったかな。グリスが切れかけていたので歯車を新品に交換するついでにグリスも綺麗にしてあげた。これだけパーツを新品に交換していると、レストアというよりただの部品交換作業になってきた…でも気になる部品は交換した方が気が晴れるんだからそれで良し。

中華製のハイスロットルキット

スロットルは中華製のハイスロットルキットに交換。
 →後日取り外した

スーパーカブの電気配線にチャレンジ

配線は素人なんだけれど、勉強のために配線図を見ながら配線延長をしたり…

スーパーカブのカプラーを新品に交換

モノタロウで注文した新品カプラーに交換したりして、電気も触ってやったぜ感を少しだけ味わう。電気系は後でバイク屋さんにも依頼するので失敗しても勉強になるなら、それでOKなのさ。

スーパーカブ用アクセサリー

使うかどうかもわからないアクセサリーも少しずつ揃いはじめた。

スーパーカブ90カスタムにどのカブ用のサイドカバーを流用するのか

スーパーカブ用サイドカバー

どれを使うのか決めていないサイドカバーも何種類かそろった。カブカスタム用のサイドカバーは角ばった形状が好きじゃないので、使うつもりはない。上はプレスカブのサイドカバーで、これはカブカスタムにも取り付けOK。リトルカブのモノもたぶんつく。下はC200用で一見取り付けられそうだけれど…

スーパーカブ用サイドカバー

裏側を見ると下のフレームに引っ掛ける部位が違うので、そのままでは取り付け不可。C100やC65系のサイドカバーも買ってみたけれど、そちらも引っ掛ける部位が微妙に違うので加工して取り付けるか、思案中。

とりあえず走るようになった1987年式スーパーカブ90カスタム

走るようになった1987年式スーパーカブ90カスタム

そんなこんなで足回りの整備が終わったら、配線の取り回しも適当なままでとりあえず走らせてみた。フロントウィンカーが思った以上にダサいので、フォークマウントウィンカーを別に手配しておいた。カスタムパーツは満足できるものが見つかるまではトライ&エラーでいくしかねーか。

スーパーカブ90のフロントクッション(サス)が叩いても外れない…

固着したスーパーカブのフロントクッション

今回の作業中に苦労したのは、フロントオーク内にあるフロントクッション(サスペンション)の取り外し。クッション上部のカラーがフォークの取り付け穴に食い込んでいて、でかいハンマーでガンガン叩いても取り外せなかったのさ。

スーパーカブのフロントクッション

他にも同様のトラブルになった人がいるようで、先人のブログに従って電動ドライバーでカラー部分を削って無理やり取り外すことができた。

スーパーカブの新品フロントクッション

フロントフォークが絶妙に変形しているのが原因だと思ったので、AA01のFI仕様プレスカブのフロントフォークをヤフオクでゲット。新しく手に入れたフォークのフロントクッションはボルトを外せばすんなり取り外せた。念のため、フロントクッションのスプリングやカラーは前のフロントクッション用に揃えていた新品に交換しておく。カブの消耗パーツはどれも安く手に入るのでガンガン交換すべし!

旅とバイクとMINI by ターミー

フロントクッション用のゴムのOリング純正品番だとモノタロウでは見つからなかったので、サイズだけ調べて似たようなOリングに交換。ホンダのパーツリストはOリングのサイズも書いてくれているので、互換性のあるパーツを探すのに非常~に便利だ。サービスマニュアルは無くても今のところ問題無し。

スーパーカブのステムベアリングを打ち換え

ついでにプレスカブのステムベアリング類も交換。ボールレースを打ち込む専用工具までは買いたく無かったので、ホームセンターで内径23~25㎜くらいのプラスチックパイプを探して、40cm弱に切ってもらい、それを使ってボールレースを打ち込んだ。

AA01 FI仕様のプレスカブのフレームが安かったので購入

AA01プレスカブのフレーム

フロントフォーク購入の際にヤフオクを見ていたら、AA01 FI仕様のプレスカブのフレームが安く出品されていたので、何となく購入。このリアフェンダー形状なら、ノーマルでもいいかも、と思っちゃったのよね。雨の日の泥はねもノーマル形状なら心配しなくていいし。

AA01 FI仕様のフレームもHA02と共通でしょ、と思って購入したけれど、ネック部分に邪魔な配線ステーがあったりと少し邪魔なモノをカットする必要がありそう。このフレームを使うかどうかはまだ未定。

プレスカブのセンタースタンドのシャフトが強烈に固着していて外れない…

スーパーカブのセンタースタンドシャフトが固着

が、このAA01 FI仕様のフレームにはいくつか問題があった。1つ目はセンタースタンドのシャフトの固着。どう叩いても取れなかったのでサンダーでシャフトをブッた切って破壊。サンダーや電動ドライバーが手元にあると、強引な作業ができるので便利だぜ。

スーパーカブのハーネス

AA01のフレームにはテールランプやウィンカー、ハーネスも付属していた。これで4000円(送料別)なら安い買い物だ。ただ、ハーネスはFI仕様のモノなのでHA02とはいろいろと違う。配線の数も多いし、使われている配線の色も少し違う。バラバラにして必要な配線だけ流用しようかな。

スーパーカブのステッカー剥がし

フレームやサイドカバーを塗装に出す前にステッカーを剥がしておこう。サイドカバーはステッカー剥がしを吹きかけるとペロンとはがれたけれど…

スーパーカブの配線をフレームの中に通す

フレーム側のステッカーは頑固でちゃんと剥がれず…塗装屋さんに下処理もお願いするから、まぁいいか。努力の跡だけ感じてもらおう。

カブのフレームにハーネス配線を通す穴を開ける

スーパーカブのフレームに穴をあける

フレームのネック部分にハーネスをフレーム内に通すための13㎜の穴を開けた。ポンチを打たずに穴を開けようとしたので、周辺に傷ができてしまったけれど、どうせ塗装に出すので気にしない。穴の径を13mmにしたのはたまたま13㎜のホールソーが手元にあったから、もう少し小さくても大丈夫だと思う。

この作業をしていて気づいたのはネック部分にHA02にはない部品がついているってこと。たぶん、配線を固定するためのフックじゃないかな。HA02の純正エアクリをつけるなら邪魔になるので、後でサンダーで切っておこう。

旅とバイクとMINI by ターミー

タンクが収まるフレーム下部にもハーネスをフレーム内に通すための穴を開けた。狭くて電動ドライバー&ホールソーが通らず、ホールソーにエクステンションをつけて何とか穴を開けることに成功。

この作業をしていてふと疑問に思ったのはAA01のFI仕様はタンク容量が3.4リットル、HA02は4リットルってこと。FI仕様はタンク下部にHA02にはない部品が収納されているはずで、HA02のタンクがすんなり収まるのかな? 配線をひっかけるステーくらいしか邪魔なモノは無さそうなので、たぶん大丈夫だと思うけれど…。AA01のフレームを塗装に出す前に確認しておかないとな。

旅とバイクとMINI by ターミー

AA01 FI仕様のフレームでもう1つ問題があったのは、左側のサイドカバーを固定するボルトが根元から折れて固着していたこと。

旅とバイクとMINI by ターミー

固着したボルトなんてフリーズルフでマイナス30℃に凍らせて、ネジザウルスで回せば楽勝! …と思っていたけれど、センタースタンドのシャフトと同様、どうあがいても取れない。フレーム自体は綺麗なのに、プレスカブは雨風にさらされているからなのか、こういうダメージが各部にあるのかもね。

旅とバイクとMINI by ターミー

固着したボルトをフレーム裏から力技でベリベリと剥がしてやった。サイドカバーの固定はナットを溶接してもらえばどうにでもなるはず。その辺は知り合いのバイク屋さんに任せよう。

旅とバイクとMINI by ターミー

ボルトを剥がした跡が痛々しいので、この辺をやすりで綺麗にして誤魔化しておかなきゃね。

年内の作業はこれで終了。来年早々に塗装に出して、上がってきたフレームを組み上げてある程度走るようにしたら、後はエンジン整備と一緒にバイク屋さんに任せよう。来年は仕事も忙しくなるから、レストアごっこはそろそろ終わらせなきゃいけないのよね。

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