【スポーツスター中古車購入ガイド、フルモデルチェンジはいつ?】1986~現行までのリジット・ラバーマウントモデルをまとめて解説
もう15年乗っている1997年式XL1200Cについて調べていて、ついでにスポーツスターの年式による違いをまとめてみた。これからスポーツスターを中古車で購入する人は参考にしてみて。
ここで紹介するモデルより前、ショベルヘッド時代のスポーツスターのスタイルについてはこんな写真集が参考になるよ。
1986年~2003年までのリジットマウント・エボスポーツ仕様変更年表
まずは4速スポーツについてまとめると…
1986~1991年 4速エボスポーツ仕様変更年表【リジッドマウントスポーツスター】 | |
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1986年 | 4速エボスポーツ登場。ラインナップは883と1100の2種類。 35Φフロントフォーク、35Φバタフライキャブレターを採用するなど、初期の4速モデルは後のエボスポーツとかなり違う仕様で販売されていた。 |
1988年 | 1100が排気量アップ、1200になった。 39φのフロントフォーク、ケイヒン40φCVキャブレターを採用。 |
1989年 | CVキャブレターに加速ポンプを追加装備。 |
中古車市場にはほとんど出回らないモデルで、生産から30年ほど経っているので自分で整備できるスキルがない人にはオススメしない。ただ、初期の35φのフロントフォークとトリプルツリーはスリムでカッコいい。昔、35φのフロントフォークを探したことがあったなぁ…。当然、39φモデルより剛性は劣るけれど、飛ばさないから35φでも大丈夫な気がするのよね。
続いて5速モデルについてまとめると…
1991~2003年 5速エボスポーツ仕様変更年表【リジッドマウントスポーツスター】 | |
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1991年 | 5速ミッションのエボスポーツ登場。91~93年にかけてチェーンドライブがベルトドライブに変更された。 |
1993年 | ガソリンタンクのマウント部がラバーマウント化。ガソリン漏れトラブルが少なくなった。 |
1994年 | フレーム形状が変更。以降、2003年までフレームに変更無し。 バッテリー取り付け方法が変更。バッテリートレイが割れるトラブルが改善された。 |
1995年 | 従来の機械式から電気式メーターに変更。 1200㏄モデルに3.3ガロンタンク(約12.5リットル)を採用。883は従来通りの2.25ガロン(約8.5L)のスモールタンクのまま。 |
1996年 | XL1200S登場(シングルプラグ仕様)。 ガソリンタンクのコック位置が従来の右側から左側に変更。タンクカスタム時に注意! |
1997年 | 883にも3.3ガロンタンクを装備。 |
1998年 | XL1200Sがツインプラグ仕様に変更。 |
2000年 | ブレーキキャリパーが2ポッドから4ポッドに変更。 前後のホイールベアリングがテーパーローラーベアリングから国産車にも使われているボールベアリングに変更 |
2001年 | 2000年か2001年にオイルポンプが強化タイプに変更。2007年くらいに再度オイルポンプが強化された。07以降のオイルポンプも03以前のモデルに取り付け可能。 前後のホイールベアリングがテーパーローラーベアリングから国産車にも使われているボールベアリングに変更 |
2002年 | XL883Rが登場。 |
2003年 | リジットマウントモデルの最終年。100周年記念モデルが発売。 |
初めてスポーツスターに乗るのなら1994年のフレーム変更以降のモデル、理想的には2000年以降の最終型モデルがいいんじゃないかな。購入後にスモールタンクに乗せ換える人は1995年までの右コックと1996年以降の左コックの違いに注意しようね。
スポーツスターの883と1200、どっちがいい?
ワシがXL1200Cを購入したのは単にそれしかバイク屋に置いてなかったからで深い意味はない。1200㏄はトルクフルで街乗りからツーリングまで過不足なく走るけれど、後々883を試乗させてもらって883にボアダウンするのを真剣に考えたことがあった。SR400と500の違いみたいなもので、883は遅いけれどスロットルをガンガン回して乗るのが非常~に面白かった。ハーレーらしい余裕のある走りを求める人は1200㏄がオススメだけれど、883も面白いんだよなぁ…。ヤフオクで883や883Rのエンジンを見つけたら買っておきたいくらい。広島の45degreeがスポーツスターの1000㏄キットを販売していて、もしかしたらアレが理想のスポーツスターかもしれない。次OHするときに1000㏄にしてみようかな。でも1000㏄化するには腰上をごっそり883にしないとダメっぽいのでボアダウンのハードルが少し高いなぁ…。
XL883ハガーやXL883C、XL1200Cはどう?
XL883ハガー、XL883C、XL1200Cはどれも前後が短いフロントフォーク、リアサスペンションを採用している。現行スポーツスターのローダウンモデルと同じで低く見せるメーカーカスタム車両って感じだった。足つきが少しいいので女性オーナーにも好評だったみたい。が、スポーツスターで“スポーツ”したい人、ある程度はしっかり走らせたい人には不満な足回りになっている。ワシも最初はローダウンされた足回りを気に入っていたけれど、ちゃんと走らせてみたくなり、フロントフォーク、リアサスともに883スタンダード用に交換した。オーソドックスなスポーツスターの魅力を味わいたい人は883、883R、XL1200Sを選んだ方がいい。なお、1998年以降のXL1200Sはツインプラグ仕様でスタンダードモデルより高性能なモデルになっているよ。
2004年以降のラバーマウントモデルとどちらがオススメ?
2004年のフルモデルチェンジでラバーマウント化された当初はプラスチック部品が増えたこと、車体が少し大きくなったことなどネガティブなイメージしかなかったけれど、2008年以降のアクスルシャフトが25㎜に太く強化されたモデルに試乗して、ネガティブな印象はなくなった。「リジットマウントモデルの走りを正常進化させたらこうなるんだなぁ~」と走りの良さに少し感動したくらい。
ラバーマウントモデルを買うのなら2008年以降のXL883Rを買うと思う。2010年からECM(電子制御モジュール)の位置がシート下からリアシリンダー後ろに変更されているので2010~2015年のXL883Rが欲しいかな(883Rは2016年モデルからカタログ落ち)。
2004年~現在までのラバーマウント・エボスポーツ仕様変更年表
2004年~現在 仕様変更年表【ラバーマウントスポーツスター】 | |
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2004年 | フルモデルチェンジでエンジンをラバーマウントで固定するフレームに変更されたものの、CVキャブレターを採用。 |
2005年 | リアのアクスルシャフト径のみ従来の3/4インチから1インチに変更(2005年~2007年までリアは1インチとなり、ホイール選びの際は注意)。 |
2007年 | キャブレターを廃止し、インジェクション(EFI)制御でガソリン供給を行うようになった。インジェクション採用の結果、ECM(電子制御モジュール)がシート下に設置され、2006年までのシートは適合しない(2010年~ECM位置はリアシリンダー後ろに変更)。 このあたりの年式からオイルポンプが強化された。以前のモデルにも強化タイプのオイルポンプはレトロフィットする。 |
2008年 | ホイールベアリングを従来のインチ規格からミリ規格に変更し、前後のアクスルシャフト径が25㎜に太くなった。このため、2007年以前と2008年以降ではホイールの互換性が無くなった。 XL1200Rのタンク容量が17Lに変更。 |
2010年 | 不遇のモデルXR1200が登場、代わりにXL1200Rがカタログ落ち。前後足長のモデルはXL883Rだけになる。 ECM(電子制御モジュール)の位置が従来のシート下からリアシリンダー後ろに変更。 |
2011年 | 883のFスプロケットが29丁、ドライブベルトが137歯になり高速巡航型になった |
2012年 | XR1200シリーズが不人気からカタログ落ち。 |
2014年 | 従来マフラー側にあった連結管がエキパイ側に移動。2014年以降のマフラーやエキパイはそれまでのモデルと適合しなくなった。 O2センサーサイズが従来の18㎜から12㎜に小型化。 |
2016年~ | XL883Rがカタログ落ちし、オーソドックスなスポーツスターの魅力を持つモデルが絶滅。 XL1200CXに43㎜の倒立フォークが、XL1200Xにダイナと同じ49㎜フォークが採用。 |
2007年までのスポーツスターは仕様変更が多い
2008年までのラバーマウントモデルはキャブ仕様が残っていたり、リアのアクスルシャフト径が3/4インチ→1インチに変更されたりと細部の仕様変更が多い。2008年である程度熟成されたので、中古車を選ぶ際は2008年以降を選んだ方が無難。初期のキャブ仕様を求めるなら、思い切ってリジットマウントの2003年以前を選んだ方がいいだろう。
2008年以降に前後アクスルシャフト径が25㎜化した以降は足回りがしっかりとして、インジェクションプログラムも安定して乗りやすくなっている。
アイアンや48などのローダウンモデルはどうなの?
ローダウンされたスポーツスターは2006年か2007年のXL883Lにしか試乗したことがないので、現行のローダウンモデルのことは知らない。そこそこ走るようにセッティングされていると思うけれど、トライアンフやアメリカ進出が始まった日本車とスポーツスターが戦っていた頃から受け継がれてきた“スポーツスターで走る楽しさ”は前後サスがある程度長くないとスポイルされているんじゃないかなぁ。48もアイアンもノーマルで見た目はカッコいいけれど、前後サスを少し長くするだけでもっと面白くなると思う。
XL1200CX ロードスターの走りはスポーツスターらしいのでは?
スポーツ向きの前後サスの長さや今までのスポーツスターにはなかった43mm倒立フロントフォークなど、ハーレーがスポーツスターでの走りにちゃんと向き合っている気はする。が、XR1200と同じく「見た目がちょっと本気過ぎる」のよね。
「スタンダードなスポーツスターの見た目でそこそこ走る、もっと走りたい人はご自分で好みにカスタムしていってね」
くらいの緩いスポーツ志向がハーレーらしいと思うので、購入したいとまでは思わない。
2016年でカタログ落ちになったXL883Rくらいのスポーツ志向が一番ハーレーらしいと思うのさ。ドゥカティやBMWのストリートモデルと張り合わず、ドーンと構えてハーレーらしい適当さでスポーツスターを作ってくれたらいいのさ。
スポーツスターのフルモデルチェンジはいつ?次世代は2022年モデルのレボリューションマックス?
リジットマウントのエボスポーツは1986年~2003年までの17年間フルモデルチェンジ無しで生産されてきた。ビッグツインのエボリューションは1984年~1999年。ツインカムは1999年~現在まで続いているけれど、2007年にツインカム96が登場、2011年にツインカム103、2014年にツインクールドツインカム103が登場するなど、スポーツスターのフルモデルチェンジサイクルの話にはビッグツインはちょっと参考にならない。
スポーツスターとビッグツインのエボリューションのフルモデルチェンジサイクルは15~17年サイクルなので、ラバーマウントスポーツスターのフルモデルチェンジは2021年くらいになるのかな。たぶん水冷化の道を進むんだろうね。ストリートロッドがもう少し受け入れられていたら、あのエンジンがベースになったかもしれないけれど、どうなるのか…2021年7月に発表予定のレボリューションマックス(新開発の水冷60度Vツインエンジン)搭載モデルが次世代のスポーツスターという噂も…。
今のラバーマウントエンジンは排ガス規制に対応するためにマイナーチェンジを繰り返してきたけれど、今のヨーロッパの排ガス規制EURO5に現行のスポーツスターは対応できず、ヨーロッパではスポーツスターはすでに廃止。日本では継続生産モデルだから、まだ販売継続はできているけれど、2022年モデル発表のタイミングで今のスポーツスターは消えるかもね。もし、継続販売ができたとしてもせいぜい数年の命だと思う。もし、現行のスポーツスターの生産終了がアナウンスされたら、同じように生産終了が決まったSR400のように中古車価格がじわじわ上がってくるだろうね。
スポーツスターらしい走りを求める人におすすめな年式
前後のサスペンションのストロークが長い、スタンダードなスポーツスターを探す人は2008~2009年までのXL1200Rか、2010~2015年までのXL883Rを購入するのがオススメ。2010年式からECMの位置がリアシリンダー後ろに変更されていて2010年式以降がいいんだけれど、XL1200Rは2010年式からカタログ落ちでECMがシート下のモデルしか選ぶことができない…。
結論:リジットマウント、ラバーマウントの中古車購入でオススメ年式
2003年以前のリジットマウントモデルを中古車で購入するなら2000~2003年式の最終型。ラバーマウントモデルを購入するならアクスルシャフト径やECM位置の改善が進んだ2010年式以降がオススメ。
前後サスが長いXL883Rのようなモデルを購入した方が走っていて楽しいと思うけれど、その辺は好みで。カスタム志向の人はローダウンモデルを選んでももちろんいいと思う。
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